<life>fool</life>

愚者の人生。

ぽえとりー

 その道のプロでもない俺みたいな人間が分析めいたことをつらつら言い募っても全くもって意味が無い。だったらどうするかってそりゃあ愛してるって言うしかないんだろうな。思えば好きなものや好きな人に対してはいつだってそうしてきた。

 基本的にあんまり人や物を好きにならない。思い入れを持つというのは否応無しに傷つくこととセットだから、好きな人や物は少ないに限る。少ない分、審美眼には自信があるのだよ。というかそれくらいしか自分に自信があるところなんてないなと思う。

 ともちゃん9さいという詩人の方が居て「ちがあかビーバップ」という詩を書いている。演奏に合わせてポエトリーリーディングもやっているようだ。これがとても良い。「ビーバップ」というのはビーバップハイスクールのことではなくて、ビーバップみのるというAV監督のことなのだ。詩の中に丸々ビーバップみのる監督とAV女優の大沢佑香さんの会話が引用されている。ともちゃん9さいはその会話を指して「これを観て泣いた」という。「つまりわたしはこれくらいの愛情表現を簡単に受け止められるような人間になりたい。それはつまりこれくらいの愛情表現を簡単に受け止めてほしいということだ。」と書く。こういう書き方をする人が好きだ。ここには真実があるな、と思う。

 自分が信じたいものを信じるという行為を人間は誰でもやっていて、特別珍しいことではないのだけれど、どうしても多数派と少数派が生まれてしまうのは本当に悲しいことだ。何に価値を置くかで生き方は決まる。自分の信じるものがたまたま、あまり人に理解されないものだというだけで、白眼視されたりバカにされたり、そんなのはおかしいと思う。もちろん人間社会に生きる以上、秩序をぶち壊すことを信じている人が排除されてしまうのは仕方のないことなんだけど。

 でも、なるべくなら、誰が何信じたっていいじゃねえかと思うし、俺の信じるものがどれだけ素晴らしいかをあなたに伝えたいし、あなたの信じるものの素晴らしさを俺に伝えてほしいと思う。もうちょっとくらいは色んなことに寛容な世界であってもいいんじゃないかなっていっつも思ってる。みんなそれぞれ生きてて、にんげんなんだ。


ケツフェスト2014 ともちゃん9さい×三木悠莉バンド「ちがあかビーバップ」 - YouTube