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愚者の人生。

東京レインボープライド2014に行ってきた。Rachel D'Amourさんがすごかった。

 東京レインボープライドに行ってきました。
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 イベントの趣旨はコチラ。

 とても良いイベントで楽しかった。パレードではTOKYO NO H8のフロートがやっぱり最高にかっこ良くて素敵だったなあ。大行進2014も楽しみです。

 パレードとフェスタ、両方とも本当に楽しかったけど、特に自分の中で印象に残ったのは、ドラァグクイーンであるRachel D'Amourさんのパフォーマンスでした。フランス人形みたいな衣装で登場して、早着替え(というかあれはパージ)で和装に変化、そこから服もメイクもつけまつげも剥ぎとって、男性の姿で万国旗を掲げ、最後にはレインボーフラッグを拳高く突き上げる。西洋から東洋へ、静的なダンスから動的なダンスへ、女性から男性へ、多様性と連続性を自らの身体で表現し切ってかつ、その全てが美しく堂々としていて、突き上げられたレインボーフラッグはまるで人間の誇りそのものへの最高級の賛辞のようで、その姿に思わず涙が溢れてしまったよ。あのパフォーマンスが観られただけで、足を運んで良かったと心から思った。ここ最近観た表現の中でダントツに素晴らしいものでありました。

 ニーチェがこんなことを言っていて。

自分を少しも覆い隠さないというのは、相手に不快の念を抱かせる。君たちは全裸であることを慎み怖れるべきである。君は君の友のために、自分をどんなに美しく装っても装いすぎるということはないのだ。なぜなら君は友にとって、超人を目指して飛ぶ一本の矢、あこがれの熱意であるべきだから。(ツァラトゥストラ

 虚飾の美には心揺り動かされることなんてないけれど、着飾ったRachelさんも、元々の自分を晒したRachelさんも、どちらも本当に美しくて、内面の美があるからこそ着飾ることに価値が産まれるのだなあというようなことを思いました。Rachelさんが掲げたレインボーフラッグは「これが私だ」というものだったと思います。偽らざる「私」を誇ること、愛すること。それさえあれば人はあんなにも美しくなれるのだな、ということを信じさせてくれたパフォーマンスでした。僕も、少しでも自分を好きになれるように頑張ろう。なるべく美しく生きたいな。

 余談ですが、性的マイノリティの方々は、まあ考えてみれば当り前の話なのだけど、マジョリティよりも心の病に罹る率が高いらしいです。
 それぞれの戦いの日々を生きていて、そんな中でひとときの祝祭として、誰もが誰もを否定せず、認め合って、祝福しあう。レインボープライドはそういう場であるのでしょう。だから、そのハピネスに対して斜に構えたりすることなんて絶対したくないし、これからもずっと続いて欲しいし、続くべきだと思います。抑圧に屈する必要なんて全くないし、踏みつけにしてくる足に正当性なんてないのだから。
 涙交じりのラブ&ピースが、ずっとずっと続きますように。もっともっと広がりますように。踏みつけにしてくる奴らをひっくり返せるくらいになりますように、そう祈る一日でした。来年が楽しみ。